2024/05/31
分譲住宅と建売住宅の違いとは?メリット・デメリットや購入時の注意点を解説
この記事では、分譲住宅と建売住宅の違いについて、それぞれの特徴を挙げながら解説します。
マイホームの購入を検討し始めた段階で、「分譲住宅」と「建売住宅」という言葉を目にすることがあります。しかし、家づくりを始めた段階では、違いがわからない人も少なくありません。
この記事では、分譲住宅と建売住宅のメリット・デメリット、購入時の注意点などを解説します。それぞれに向いている人の特徴も紹介していくので、住宅の購入を検討している人はぜひ最後までお読みください。
【この記事でわかること】
- 分譲住宅と建売住宅の違い
- 分譲住宅・建売住宅のメリット・デメリット
- 分譲住宅・建売住宅を購入するときの注意点
- 分譲・建売住宅が向いている人の特徴
分譲住宅と建売住宅の違いとは?
分譲住宅と建売住宅は同じ意味で表現されることもあるため混同しやすいですが、微妙な違いがあります。
分譲住宅は大規模な土地を住宅地として開発し、住宅を数十戸建てて、1戸ずつ販売していくイメージです。一方、建売住宅は1戸分の大きさの土地に家を建てて売り出すイメージです。
- 分譲住宅の特徴
- 建売住宅の特徴
ここでは、それぞれの違いについて解説します。
分譲住宅の特徴
分譲住宅とは、不動産会社が広い土地を分割して住宅を建設し、その土地に番号を付けて住宅とセットで販売するものです。この場合、土地と建物を一括で購入できるため、資金計画が立てやすいメリットがあります。
また、建物が完成した状態で販売されるため、実際に住む前に住宅の状態を確認することも可能です。
分譲地には似たような新築住宅が並んでおり、新しく開発された街並みに住める点が特徴です。
建売住宅の特徴
建売住宅は、定められた間取りと仕様で建築会社が建てる住宅のことです。建売住宅も住宅と土地をセットで販売する方式です。1戸分の土地に建てられているケースもあれば、大規模な土地を分割して1戸ごとに販売しているケースもあります。
注文住宅を除く新築住宅は全て建売住宅という言葉で表現できます。分譲住宅も建売住宅の1種です。
分譲住宅・建売住宅のメリット・デメリット
分譲住宅と建売住宅は同じような意味で使われており、開発の仕方のみが異なるといえます。その中でもメリットとデメリットがあるため知っておくことをおすすめします。
- 分譲住宅のメリット・デメリット
- 建売住宅のメリット・デメリット
順番に解説します。
分譲住宅のメリット・デメリット
分譲住宅のメリットは、主に以下の通りです。
- 新しいコミュニティを作りやすい
- 街並みが新しい
- コストパフォーマンスが高い
分譲住宅は複数の新築住宅が建築されるため新しいコミュニティを作りやすく、同じような年代の人と一緒に新生活をスタートできるメリットがあります。
また、分譲地は開発された土地であるため街並みがキレイで新しく印象も良いため、分譲住宅限定で新築住宅を探している人も少なくありません。
さらに、分譲地に建てられた住宅は設備や内装などのデザインが統一されているため、コストの無駄が少なくなり、コストパフォーマンスが高いといえます。
一方で、分譲住宅には以下のデメリットがあります。
- オリジナリティを発揮しにくい
- 内装・外装の選択肢が少ない
分譲地に同じような家が立ち並ぶことで、どの家がマイホームなのかわからなくなることもあります。また、同様の建築方法で家を建てていくため、内装の好みの選択肢が限られている点もデメリットの1つです。
建売住宅のメリット・デメリット
建売住宅のメリットは以下の通りです。
- 周囲と異なるデザインの住宅が見つかる
- 外構費用がかからないケースが多い
- 間取りや仕様が決定されている
分譲でない建売住宅の特徴として、周囲とは異なるデザインの住宅を購入できる点が挙げられます。周囲の家は、建てられてからある程度の年月が経過しています。施工したハウスメーカーもそれぞれ異なるため、周囲の家とは異なるオリジナリティのある住宅を購入可能です。
また、建売住宅は外構工事が完了しているケースが一般的です。新たに外構工事をする必要がないため、追加費用がかかる心配は少ないでしょう。
さらに、建売住宅は既に間取りや仕様が決まっているため、購入希望者は注文住宅のように間取りや設備を決める必要がなく、気に入った物件があれば購入しすぐに住むことが可能です。
建売住宅のデメリットは以下の通りです。
- 周辺環境が新しくない
- 間取りや設備を変更できない
分譲でない建売住宅の大半は、既にコミュニティ・周辺施設ができ上がっています。既存のコミュニティに新しく入っていくことが苦手な人は、暮らしにくいことも考えられます。
また、建売住宅は万人受けするスペックで建てており、注文住宅のように購入者のニーズに合わせた修正ができないことが多くあります。どうしても気になる部分は、リフォームで対応することになり、余計に費用が発生してしまうでしょう。
分譲住宅・建売住宅を購入するときの注意点
分譲住宅や建売住宅を購入する際の注意点として、主に4つ挙げられます。
- 適切な価格であるか
- 地盤の強度は十分であるか
- 物件の周辺環境は整っているか
- アフターサービスが充実しているか
順番に解説します。
適切な価格であるか
分譲住宅・建売住宅が地域の相場に対して、妥当な価格であるかどうかを確認しましょう。確認する際は、以下の点に注意が必要です。
- 相場と比較する
- 価格の内訳を確認する
- 追加費用が発生しないか確認する
購入を検討しているエリアの他の物件と、価格を比較しましょう。その物件が市場価格に対して高すぎるか安すぎるかを判断でき、割高な住宅を購入してしまうリスクが下げられます。
また、土地の価格と建物の価格がどのように設定されているかも確認しましょう。特に、土地の価格が不当に高く設定されていないか、建物の品質に見合った価格かをチェックすることをおすすめします。
さらに、購入価格以外にかかる以下の費用も含めて、総費用を判断することが重要です。
- 税金
- 登記費用
- 仲介手数料
以上を参考に、分譲住宅・建売住宅の価格が適切であるかを確認することが重要です。
地盤の強度は十分であるか
地盤が軟弱の場合、地震や洪水で地盤沈下することがあり、安全に暮らせなくなります。地盤の強度は、安全な住宅を維持するために非常に重要です。確認すべき項目は以下の通りです。
- 地盤調査報告書
- 過去の被災状況
- 周辺環境
- 地盤改良の有無
まず、分譲住宅・建売住宅を購入する前に、必ず地盤調査報告書を確認しましょう。地盤調査報告書は住宅の基礎を設計する際の資料になるだけでなく、地盤の強度や状態を把握できます。
また、購入予定の分譲住宅・建売住宅が建てられている土地が、過去に地震や水害などの災害に遭ったことがないか、自治体や過去の記録を調べて確認しましょう。
近隣の土地の地盤状況や、地盤沈下のリスクがあるかどうかを確認することも重要です。特に、元々田んぼや湿地だった土地は注意が必要です。
もし、地盤が弱い場合は地盤改良工事が行われているか、もしくはその工事が適切に行われたかを確認します。地盤改良が不十分だと、将来的に建物が傾いたり沈下したりするリスクがあります。
なお、ジャパンホームシールドが公開している地盤サポートマップを用いると、地盤についてある程度把握できます。
物件の周辺環境は整っているか
新築住宅を見学するときは、物件だけでなく周辺環境が整っているかもチェックしましょう。主な確認項目は以下の通りです。
- 生活インフラ
- 治安
- 将来性
スーパーや病院、学校、公共交通機関など、日常生活に必要な施設が近くにあるかを確認します。よく使う施設が近くにあるかによって、生活の利便性が大きく変化します。
また、購入を検討している地域の治安状況を確認することも重要です。警察庁のWebサイトや地元の住民からの情報を参考にすると、犯罪率や治安の良し悪しが把握できます。
さらに、その地域が今後発展する可能性があるかも考慮に入れましょう。新しい商業施設や交通インフラの計画があるかを確認すると、将来的な資産価値の向上に繋がる可能性があります。その地域に子供がどれだけいるかもポイントの1つです。
不動産会社によっては近隣住民に聞き込みし情報収集してくれることもあるため、周辺環境については購入前に納得いくまで調べておくべきといえます。
アフターサービスが充実しているか
建築会社によっては独自のアフターサービスを展開していることもあるため、購入を検討している建物を建てた会社のアフターサービスについて調べておくことが重要です。
アフターサービスで重視すべきポイントは、主に以下の通りです。
- 保証期間
- 定期点検
- 修理・メンテナンスサービス
アフターサービスが充実している会社を選ぶことで、住んだ後にトラブルがあっても安心して住める可能性が高まります。
ただし、アフターサービスを比較検討する場合は、分譲住宅や建売住宅を比較対象にすることをおすすめします。
分譲・建売住宅が向いている人の特徴
ここでは、分譲住宅や建売住宅に向いている人の特徴について紹介します。
- 分譲住宅が向いている人の特徴
- 建売住宅が向いている人の特徴
順番に見ていきましょう。
分譲住宅が向いている人の特徴
分譲住宅が向いている人の特徴は、主に以下が挙げられます。
- 近所トラブルを避けたい人
- 新しいコミュニティを作ることが好きな人
- コストを抑えつつマイホームを手に入れたい人
分譲住宅は同じような年齢、家族構成の家庭が購入するためコミュニティを作りやすいでしょう。また、分譲住宅は設備面でトラブルがあっても情報共有しやすく、対策を立てやすいメリットもあります。
住んだ後の近所トラブルを減らし設備トラブルを未然に防ぎたい人に分譲住宅は向いています。
また、住宅の設備や仕様がある程度共通しておりコストパフォーマンスが高いため、低コストで質の高い住宅を手に入れたい人にもおすすめです。
建売住宅が向いている人の特徴
建売住宅が向いている人の特徴は主に以下が挙げられます。
- 充実した環境に住みたい人
- 周囲とは異なる、オリジナリティのある家に住みたい人
分譲でない建売住宅の周辺環境は、既にでき上がっていることが大半です。そのため、日常的に利用する施設も充実している傾向にあります。すぐに暮らしやすい土地に住みたい人は、建売住宅がおすすめです。
また、分譲地内ではデザインが非常に共通しており、自分らしさを発揮しにくいといえますが、建売住宅はバリエーションが豊富です。
周囲の家とは異なる、自分らしい家に住みたい人にも向いているでしょう。
分譲住宅・建売住宅に関するよくある質問
分譲住宅・建売住宅に関する、よくある質問を紹介します。
- 分譲住宅と建築条件付住宅はどちらが費用を抑えられる?
- 分譲住宅や建売住宅は将来的に賃貸に出せる?
順番に回答していくので、疑問の解消にお役立てください。
分譲住宅と建築条件付住宅はどちらが費用を抑えられる?
そもそも、建築条件付き土地とは「建築会社が決まっている土地」のことです。土地契約後数ヶ月以内に決められた建築会社と、請負契約を締結することが条件となります。
分譲住宅と建築条件付土地の住宅は、分譲住宅のほうが費用を抑えられるでしょう。
建築条件付き土地に建てる家は注文住宅です。設備や仕様を自分たちで決めながら進めていくため、決める必要のない分譲住宅よりも費用は高くなることが多いといえます。
分譲住宅や建売住宅は将来的に賃貸に出せる?
住宅ローンの残債がない状況になれば、賃貸に出すことが可能です。
賃貸に出すためには新築住宅を現金で購入するか住宅ローンを完済している必要があります。住宅ローンが残っている段階で賃貸に出してしまうと、特別な事情がない限り契約違反になってしまうでしょう。
そのため、将来的に住宅ローンの残債がない状況になれば、賃貸に出すことが可能です。
分譲住宅と建売住宅の違いを把握して自分に向いている家を選ぼう
分譲住宅と建売住宅はほとんど同じ意味ですが、それぞれの特徴を正しく理解することでイメージ通りの新築住宅を購入できます。
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