2025/02/28

分譲地の区画の選び方は?土地が売れる順番や後悔しないポイントも解説

分譲地の区画の選び方は?土地が売れる順番や後悔しないポイントも解説

この記事では、分譲地の区画の選び方について解説します。

分譲地とは、大きな土地を分割して販売している小分けの土地のことです。分譲地はどの区画を選ぶかが重要で、売れる順番や選び方のポイントも知っておくことが大切です。

この記事では、分譲地の概要に加えて、道路や形状、周辺環境に分けて区画の選び方を解説します。区画選びで後悔しないためのポイントも合わせてお伝えするので、購入を予定している人はぜひ参考にしてください。

【この記事でわかること】

  • そもそも分譲地とは?
  • 【道路・形状・周辺環境別】分譲地の区画の選び方
  • 分譲地が売れる順番
  • 分譲地の区画選びで後悔しないためのポイント

そもそも分譲地とは?

分譲地とは、いくつかの区画に分けられて販売されている住宅用地のことです。不動産会社などが広い土地を購入し、区画整理して住宅用に販売されています。

ここでは、分譲地について以下2つの観点を見ていきましょう。

  • 宅地との違い
  • 分譲地の種類

1つずつ解説します。

宅地との違い

宅地とは、住宅を建てる目的で使われる土地全般のことを指します。土地は使用用途によって種類分けされており、宅地の他には田や畑、山林や水道用地などが定められています。

分譲地は宅地の1種ですが、不動産会社が区画の形状や面積を計画的に整備して販売している点が特徴です。

※参考:地目(ちもく)丨一般社団法人 東京都測量設計業協会

分譲地の種類

分譲地は、大きく以下3種類に分けられます。

種類 特徴
分譲宅地 ● 土地が区画分けされた更地の状態で販売されている

● 住宅の建築会社は自由に選択できる

建築条件付き宅地 ● 更地の状態で販売されているが、家を建築する会社は指定されている

● 追加費用を払えば、建築会社の制限を解除できる場合がある

建売住宅 ● 区画分けされた土地に既に住宅が建った状態で販売されている

● 分譲地の場合は分譲住宅とも呼ばれる

更地の状態で分譲地を購入する場合、まずは分譲宅地か建築条件付き宅地かを確認しましょう。建築条件付き宅地の場合は依頼できる建築会社が決まっており、周囲の住宅と似た外観や間取りになるケースがあります。

また、建築条件付き宅地では追加費用を支払えば建築会社の制限を解除できますが、100〜300万円程度の高額な費用を支払うケースがあります。

自由に家を建てたい人は、分譲宅地を選択することがおすすめです。

【道路】分譲地の区画の選び方

分譲地の区画を選ぶ際には、土地と道路の位置関係に注目することが大切です。日当たりの良い方向に道路が面していれば、家や庭に日差しが入るでしょう。

ここでは、以下4つの道路から区画の選び方について解説します。

  • 東側道路
  • 西側道路
  • 南側道路
  • 北側道路

1つずつ見ていきましょう。

東側道路

道路が土地の東側に面している区画では、朝日や午前中の日差しが家に入り込みやすくなります。気持ちよく目覚めたい人や朝から活動的に行動したい人などにおすすめです。

ただし、お昼を過ぎると日差しが入りにくく、特に夕方は午前中と比べて暗い印象になるでしょう。

西側道路

西側に道路が面している区画の場合、午後に日差しが多く入りやすくなります。冬の寒い夕方でも居室に日差しが入るため、暖かく感じられるでしょう。

ただし、夏場は西日が強くなり、室温に影響するおそれがあります。また、午前中に活動したい人や日差しを活用して目覚めたい人には、不向きだといえます。

南側道路

道路が南側にある区画の場合、1日を通して日差しが屋内に入ります。南側にリビングやベランダを配置すると、家族で快適に過ごせて洗濯物も乾かしやすい家になるでしょう。

ただし、南側に配置された居室は人目に付きやすく、目隠しフェンスや植栽を活用するなどのプライバシー確保対策が必要です。

また、南側に道路が面した区画は人気が高く、費用が高額になりやすい傾向があります。

北側道路

北側の道路は人目が少なく、静かに過ごしたい人やプライバシーを重視したい人におすすめです。また、他の区画に比べて価格が低く、土地購入時の費用を抑えたい人にも向いています。

ただし、1日を通して家の中に日差しが入りにくい点が大きなデメリットといえます。ジメジメとした暗い雰囲気の居室になるおそれがあるため、こまめに換気や除湿機の導入などを検討することが必要です。

【形状】分譲地の区画の選び方

ここでは、以下2つの形状ごとに分譲地の区画の選び方を見ていきましょう。

  • 角地
  • 旗竿地

1つずつ解説します。

角地

角地とは、2つ以上の道路に面した土地のことです。土地の正面と側面がそれぞれ道路に面している点が特徴です。

角地のメリットとして、日当たりと風通しの良さが挙げられます。2つの方向から光と風を取り入れられるため、日中は明るく快適な環境になるでしょう。

また、2つの方向で道路に面しているため、建物の配置やデザインなどの選択肢が広がり、設計の自由度が上がります。

一方、角地は道路に面している部分が多く人目に付きやすいため、プライバシーを確保しにくい点がデメリットです。

利便性があり、他の区画より価格が高くなりがちな点もデメリットとして挙げられます。

旗竿地

旗竿地とは道路に面した出入り口部分が細く、その奥に広い土地がある形状のことです。

旗竿地は特殊な形状であるため、他の土地に比べて価格が低くなる傾向にあります。また、主要な生活空間は土地全体の奥の部分になるため、人目に付きにくく静かに過ごせるでしょう。

ただし、道路に面した細長い部分を重機や機材などが通りにくく、家を建てる際に建築コストが高くなるおそれがあります。

また、万が一細長い部分の幅が2m未満である場合、再建築不可物件に該当してしまうため、注意深く確認しましょう。

【周辺環境】分譲地の区画の選び方

ここでは、周辺環境別に分譲地の区画を選ぶポイントを見ていきましょう。

  • 保育園(幼稚園)
  • 田畑
  • 消火栓の前
  • 電柱
  • 駐車場

上記5点から順番に解説します。

保育園(幼稚園)

近くに保育園や幼稚園がある区画は、小さな子どもがいるご家庭におすすめです。通園しやすく、仕事やリラックスタイムを確保しながら子育てができるでしょう。

ただし、朝や夕方は送り迎えのために道路が混雑することがあり、買い物や通勤に支障が生じる場合があります。

また、日中も静かに過ごしたい人にとっては騒音が気になる場合もあるでしょう。

田畑

区画の近くに田畑があると、1日を通して落ち着いた生活を送れるでしょう。他の区画に比べて騒音が少なく、道路の混雑リスクも抑えられます。

ただし、時期によっては農業機械の作業音や農薬のにおいが気になることがあります。害虫や小動物などが発生することもあり、家の害虫・害獣被害を避けたい人には不向きでしょう。

消火栓の前

消火栓とは、火災発生時に必要な水を供給するための設備です。消火栓がある位置には、目印として標識が設置されています。

法律によって、消火栓の前に車を駐車することは禁止されています。家の敷地内に駐車スペースを十分に確保し、来客時に路上駐車がないように留意しましょう。

また、消火栓の維持管理や点検作業は頻繁に行われており、人や車の出入りが気になることがあります。

電柱

家の外観にこだわりたい人には、電柱の周辺の区画を避けることがおすすめです。苦労してデザイン性が高い家を建てても、電柱のせいで見た目が損なわれてしまう場合があります。

また、電柱の位置によっては車の出し入れが難しくなることが考えられます。消火栓と同様に点検や維持管理が定期的に実施されるため、作業員の出入りや音が気になってしまうでしょう。

駐車場

近隣に大きな駐車場があると、車が頻繁に出入りして騒音が発生したり、夜間の照明が明るく睡眠に支障をきたしたりするおそれがあります。

また、駐車場利用者が家の周辺を通行するため、交通量が多くなり安全面でのリスクが高くなることがあります。

ただし、近隣住民も利用できる駐車場であれば、来客時や自家用車が増えた際の駐車スペースとして活用できるでしょう。

分譲地が売れる順番

分譲地は一般的に、角から真ん中に向かって売れていく傾向にあります。

先述の通り、角地は2つの道路に面しているため、日当たりや風通し、設計の自由度などのメリットを受けやすい区画です。人気が高く、売れる順番は早くなるでしょう。

また、区画の南側に道路が面している区画も早く売れやすいといえます。プライバシーの確保などのデメリットはありますが、日当たりが良く1日中快適に過ごしやすい区画です。

例えば、以下のような6つの区画がある分譲地では、次の順番で売れるでしょう。

5 3 1 道路
道路
5
4 2

※上部を北とした場合

販売中の分譲地を取得する際には、購入を検討している区画が売れてしまう可能性を考慮しながら検討しましょう。

分譲地の区画選びで後悔しないためのポイント

ここでは、以下3点から区画選びで後悔しないためのポイントを見ていきましょう。

  • 優先順位を明確にしておく
  • 実際に現地へ行って見学する
  • ライフスタイルに合っているかを確認する

上記3点について解説します。

優先順位を明確にしておく

土地に求める条件の優先順位を明確にしておきましょう。

日当たりや通勤・通学の利便性、静かな住環境や予算など、土地購入時に求める条件はさまざまです。条件を全て採用することは難しく、妥協しても良いものを決めておかなければ土地探しが難航する場合があります。

家族で十分に話し合って条件の優先順位を決定し、どうしても採用したい条件から取り入れていきましょう。

実際に現地へ行って見学する

土地の実際の様子は、図面や写真のみでは把握しきれません。現地の雰囲気や周辺環境、利便性などを確認するために、現地へ行って見学を行いましょう。

見学の際には、なるべく異なる時間帯や天候で訪れることがおすすめです。

日や時間帯によって日当たりや騒音、交通量などの生活に影響する要素は異なるため、毎日快適に過ごせる土地であるか確認しましょう。

ライフスタイルに合っているかを確認する

選んだ区画が自分たちのライフスタイルに適しているかを検討しましょう。

子育て中の家庭であれば、近くに公園や保育施設があるか、互いにサポートできる子育て仲間がいるかなどが重要です。

また、車を複数台所有している家庭は駐車スペースの確保も考慮する必要があります。購入を検討している土地での生活を具体的にイメージしてみましょう。

分譲地の区画の選び方で失敗しないためには

この記事では、分譲地の区画の選び方のポイントを解説しました。

分譲地にはさまざまな区画があり、接している道路の方角や土地の形状、周辺施設によって生活が大きく異なります。自分が分譲地でどのような生活をしたいか具体的にイメージしたうえで、ライフスタイルに柔軟に対応できる区画を選びましょう。

また、分譲地の区画選びに悩んでいる人は、専門家への相談がおすすめです。岐阜県を中心に建売住宅を提供しているシンプルホームでは、分譲地に関するご相談を幅広く受け付けています。

実際の分譲地や住宅の様子を見学しながら最適なプランをご提案いたしますので、ぜひこの機会にシンプルホームの見学会に足をお運びください。